【tubu.7】うつ病ってどんな病気?【うつとエネルギー】
7.うつ病ってどんな病気?
前回→【tubu.6】安心、誠実、そして信頼~後編~【「人」と「人」】
( @∀@)
みなさんこんにちは。Dr.かづきちです。
天気が悪い日や、気温の差が大きいときに、気が重くなることがありますよね。
そんな時によく耳にする「うつ」という言葉。
元気がないとか、やる気が出ない、気分がのらないというイメージを持った方が多いのではないでしょうか?
今回のつぶやきでは、「うつ病」への理解を深めてみたいと思います!
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人は何をするにもエネルギーがいる
人は生きて行くためにエネルギーが必要です。
食べる、飲む、トイレに行く、お風呂に入る、家事をする、仕事をする…
意外かもしれませんが、寝むることにもエネルギーを使います。朝起きることにもエネルギーを使っています。
普段元気な時は意識しませんが、何かをする時は必ずエネルギーを使って動いています。
例えば風邪を引いた時、ご飯を食べたくなかったり、お風呂に入るのが億劫だったりしませんか?
これは、風邪にエネルギーが奪われてしまっているからなのです。
しかし、人は生きるためにエネルギーが失われていることを気づくセンサーがあります。そのセンサーによって、風邪や疲れすぎでエネルギーが低下した時は身心を休めようとします。
このようにして、人はエネルギーをある一定以上に保ち、生活しています。
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うつ病は生きるためのエネルギーがなくなる病気
上記のようなエネルギーは、元気な時は自動的に回復することができます。
しかし、ひどいストレスや疲れすぎなどで、たくさんのエネルギーを使ってしまうと、エネルギーを回復させる機能さえ失ってしまうことがあります。
これがうつ病です。
うつ病とは、生きるエネルギーを失い、さらにそれが回復しなくなっている状態です。
この時、疲れのセンサーも機能しなくなっています。
よくうつ病に気がつくことが遅くなったということを耳にするのですが、このセンサーが働かなくなったことで自身の疲れに鈍くなっているためです。
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うつ病の症状
一般的に元気がなくなるというイメージですが、そもそも生きるエネルギーがありません。
そのため、何もする気が起きません。一日中、ベッドの上で放心しています。
家族と話すことさえ、5分で疲れてしまいます。
普段何気なくしていた家事も、何をしていいのかわからなくなります。
例えば、料理が得意だった某K氏。
うつ病になる前は、冷蔵庫を見たら料理の内容や作り方がすぐさま頭に浮かんで、毎日料理をしていました。
しかし、エネルギーが低下してきた頃から料理をしなくなりました。
そして、さらにエネルギーがなくなり、うつ病になってしまいました。それからは、冷蔵庫を見ても何も浮かばなくなりました。
K氏はうつ病の治療が安定するまで、そもそも料理をしていないことにも気が付いていませんでした。
センサーが壊れてしまい、自身の行動の変化にすら気がつけないのです。
このように、うつ病は気分が乗らない病気ではなく、生きるエネルギーがなくなる病気なのです。
「気が滅入るなら、気晴らしすればいいじゃない!」「楽しいことをしようよ!」などと誘えばいいんじゃないのか、と思う人もいると思いますが、そのことについては次回お話ししようと思います。
それではまた次回!
次回→【tubu.8】うつ病になりやすいとき、なりやすい人【ストレスと性格】
参考URL
こころ耳 働くためのメンタルヘルス・ポータルサイト 厚生労働省
http://kokoro.mhlw.go.jp/about-depression/ad001/
参考文献
ここが知りたい職場のメンタルヘルスケア〜精神医学の知識&精神医療との連携法〜 南山堂 日本産業精神保健学会編
拝見させていただきました。
私もうつ病になったことがあります。
自分では気付かなかったうちに、病気になっていたんだと、お医者さんにみてもらって漸く分かりました。
どうすればよかったのかとか、勉強させていただきたいと思います。
コメントありがとうございます。
ご自身もつらい思いをされたんですね。
私たちもまだ闘病中で、どうすれば良いのかを模索しています。
今後も、このつぶやきでご質問の答えになるような内容を書ければと思っております。
もしよければ、またご意見いただけたらと思いますので、よろしくお願いします。