【tubu.9】実体験から見るうつ病【いつでもだれでも】
9.実体験から見るうつ病
前回→【tubu.8】うつ病になりやすいとき、なりやすい人【ストレスと性格】
( @∀@)
みなさんこんにちは。Dr.かづきちです。
前回はうつ病の原因と症状のお話をしました。
しかし、やはり説明を並べてるだけではいまいちピンと来なかった方もいるでしょう。
今回は、某K氏がうつ病と診断されるまでの過程をDr.かづきちの視点から伝えします。
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某K氏の性格
・真面目、仕事はきっちりこなすタイプ
・意外と人見知り、緊張しやすい
・苦手分野はコミュ力と気合でカバー
はい、前回説明した性格にすごくマッチしてますね。
しかも苦手分野をカバーしてたら余計エネルギーも消費するのは目に見えてます。
ではそのK氏に何が起きたのでしょうか?
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某K氏にあった発症前2ヶ月間の出来事。
・仕事が忙しい
・担当患者さんが急変してなくなる。
→夜中に何度も電話がかかり、急いで職場に向かった。
・親族が危篤になる。
・Dr.かづきちが急変して死にかける→2週間近く、仕事の後に病室に向かい看病する。
・夜中にDr.かづきちが急変したと何度も連絡を受け、その度に病院に急行する。
・Dr.かづきちが緊急手術が決まった時、某K氏は手術の助手をしていた。手術が終わって休憩しようとした時、Dr.かづきちが緊急手術になったことを知り仰天する。
・学会発表を頼まれ資料作成を開始。
このイベントを見てもらうとわかる通り、某K氏は「過労」「睡眠不足」「過度のストレス」「喪失体験×複数回(未遂含む)」という前回の原因をコンプリートしてますね。役満です。
たった2ヶ月間の間にこんなにもたくさんのストレスに晒されました。どれか1つだけだったらまだしも、4つも重なってしまうと流石にエネルギー切れになってしまいます。
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現れた症状
このようなイベントが積み重なった某K氏には、次のような症状が現れ始めます。
・疲れが取れない
・夜、寝付けない
・肩が凝って仕方がない
・早朝に目が覚めてしまう
・朝ごはんを食べる気にならない
・仕事に行こうと思ってもなかなか玄関から外へ踏み出せない
・夕方になるときつくて身体が動かない
・趣味の料理をしない、する気にもならない
・仕事で細かなミスが増え始める
このような症状が出ているにも関わらず、某K氏はちょっと疲れているだけだと思っていました。周りも某K氏が淡々と仕事をこなしているので特に気にも留めませんでした。
しかし、Dr.かづきちは、次第に某K氏の表情が乏しくなってきていることに気がつきました。最初は、「無理してない?仕事を休んだ方がいいのでは?」と促す程度でしたが、某K氏はどんどん表情が乏しくなり、姿勢が前のめりになり、うつむくことが多くなっていきました。
「さすがにこれはうつ病かもしれない」と心配になったDr.かづきちは、急遽精神科に電話し、某K氏を精神科に連れて行きました。
やはり、某K氏はうつ病でした。ちなみにこの時期に受けていたストレスチェックは赤信号で、産業医との面談が必要と診断されていました。
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早く気づくにはどうすれば?
Dr.かづきちが、某K氏の変化に気がつけたのは「誰でもストレスに晒されるとうつ病になる」という考えがあったからです。エネルギーが低下したら誰でもうつ病になり得ます。
早くうつ病に気がつくためにはどうしたらいいかと質問を受けますが、その答えは「誰でもうつ病になり得る、自分自身も例外ではない」とたくさんの人に知ってもらうことだと思います。
だからこそ、このようにうつ病の経験がある私たちが積極的に情報発信することが大切だと感じます。
また、「うつ病かもしれない」と思った際にはためらわず精神科の医師、もしくは産業医に相談してみましょう。
もし、この記事を読んで、自分もうつ病かもしれないと思ったら、早めに休息をとったり、病院に行くなどなんらかの対策を取ることをお勧めします。
「精神科」と聞くとマイナスなイメージを抱く方がいるかもしれません。しかし、普通の内科と同じようにとらえて大丈夫です。
気づかないだけで、同じような経験をされている方はあなたの近くにもいると思います。
「自分は大丈夫!」と思わずに早め早めの行動を!
参考文献:ここが知りたい職場のメンタルヘルスケア: 精神医学の知識&精神医療との連携法
ちなみに某K氏は今は治療でだいぶ回復してますよ。
K氏も大変だったのですね…でも、ジョジョに回復していると聞いて少し安心してます
コエンザイム衛藤さんありがとうございます!
そのうち元気をget backできると信じ療養をがんばります!