【tubu.40】インフルエンザ、どんな症状が出てくるの?【合併症に注意】

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40.インフルエンザ、どんな症状が出てくるの?




( @∀@)

みなさんこんにちは。Dr.かづきちです。

 

前回、インフルエンザは重症化しやすいという話をしましたが、実際どのようなことが起きるのでしょうか。

 

今回のつぶやきでは、インフルエンザの合併症と診断方法を簡単に紹介します。




  1. インフルエンザに感染した時の、流れ。

    まず、唾液のつぶやくしゃみのしぶき(飛沫)に混じってインフルエンザウィルスは鼻や口から、人の体に入ってきます。

    そして、気道の表面の細胞(気道上皮細胞)に入り込み、主にその中で自分のコピーを作ります。

    *だからインフルエンザでは喉が痛くなったり、鼻水が出たりします。

    インフルエンザが細胞に侵入して、4〜6時間経つと、細胞内で増殖したインフルエンザウィルスが外へ飛び出し、次々と周囲の細胞にどんどん感染していきます。

     

    そんなインフルエンザウィルスを、からだは一生懸命やっつけようとします。

    そこで登場するのは、もちろん免疫担当細胞(からだ防衛軍:BDF)!

    免疫担当細胞は、さらなる味方を呼び寄せ、敵を倒すための環境を整えるために、身体中に「お手紙」(サイトカインやインターロイキンなど)をばら撒きます。

    このばら撒かれた「お手紙」は、身体中のいろいろなところに作用します。

     

    例えば、「お手紙」が脳に作用すれば熱が出ます。また、頭痛や筋肉痛などの全身の症状を引き起こします。

    だから、インフルエンザでは全身の節々が痛くなったり、ひどい熱が出たりします。

     

    合併症がなければ、多くの場合だいたい1週間程度で治ります。

    治った後に、少し喉が痛かったり、体力が落ちたりしますが、特に日常生活にさしつかえはありません。

     

    私も国家試験後にインフルエンザになった時も、だいたい1週間程度で治りました。

    卒業旅行にもギリギリ間に合ってよかったです。

     

    しかし、合併症が出たら、軽症ではすみません。

     

  2. インフルエンザで気をつけたい合併症

    前回もお話ししたように、風邪と比較してインフルエンザは合併症が多いのが特徴です。

    では、実際どんな合併症が起きるのか???

     

    肺炎

    一番多い合併症は、肺炎です。

     

    しかし、インフルエンザウィルスが直接肺炎の原因になることは稀です。では犯人は誰か?

     

    犯人は細菌です。インフルエンザに感染して、弱ったところで細菌がウィルスと一緒になって暴れ出します。すると、インフルエンザに引き続いて肺炎が起きるのです。

     

    特に気をつけたいのは、高齢者や、肺の病気・糖尿病などの人です。これらの病気を抱えた人は、肺炎球菌黄色ブドウ球菌に感染しやすくなります。

     

    肺炎になってしまうと咳やたんが出るだけでなく、時に呼吸困難を引き起こし、死に至ることもあります。

     

    筋炎

    インフルエンザでよく筋肉痛が出ることがありますが、インフルエンザに対する全身反応の一つであり、別に筋肉が壊れているわけではありません。

    しかし、インフルエンザに感染すると、時に本当に筋肉が壊れてしまうことがあります(筋炎)

     

    筋肉が壊れると、血液中に筋肉の細胞の中身があふれ出します。すると腎臓に負担をかけたり、赤い尿が出たりします。

     

    脳炎

    非常に稀な合併症ですが、とても危険です!特に5歳以下の小児はリスクが高いです。

     

    Reye症候群(らいしょうこうぐん)

    これは脳症の一つで、脳の機能に障害を起こす病気です。

    最近では珍しいのですが、実は覚えておきたいことがあります。

     

    小児がインフルエンザなどウィルスが原因で発熱した時に、アスピリンを飲むと危険です!

    なんと、小児が熱冷ましのためにアスピリンを飲むと、Reye症候群のリスクが上がると言われています!!!

     

    そのため、小児に熱冷ましのアスピリンを飲ませてはいけません!
    注意が必要です。

     

     

     

     

    どの薬がいいのか気になる方はtubu.15を参考にしてください

    【tubu.15】子どもの「風邪薬・痛み止め」あなたはどう選ぶ?【解熱鎮痛薬の選び方】

     

    他にも、数は多くありませんが心筋炎心外膜炎などの合併症もあります。

     

    インフルエンザには、こんなにもたくさんの怖い合併症があるのです…。

     

    だからこそ、インフルエンザをしっかり治療・予防したいですね。

    病気を抱えた人や高齢者は特に気をつけたい病気です。

     

  3. インフルエンザの診断をしよう

    さて、こんなインフルエンザですが、治療するためにはまず診断をつけなければなりません。

     

    診断するためには何を使えばいいのでしょう?

    そういえば、インフルエンザウィルスは気道上皮細胞に感染するのでした。ということは気道上皮細胞を検査すれば良さそう!

     

    ということで、鼻の中の気道上皮細胞(を含んだ鼻水)を採取しましょう。

    使うものは、長い綿棒みたいなもの…。これで鼻の奥をグリグリして、鼻水を採取してきます。

    それを専用の液と混ぜて診断キットに垂らします。

     

    すると、短時間でどの型のインフルエンザに感染しているかが判明します。

     

    鼻の中に長い綿棒突っ込むの嫌だなと思うかた、実は綿棒を突っ込むのにはちゃんと理由があったのです。

    ちなみに、私もインフルエンザ検査で鼻グリグリされるのは大嫌いです。だって、痛いもん…泣

    でも、ちゃんと診断してもらうためだから仕方ない…。

    *注意:診断キットは必ずしも絶対ではありません。インフルエンザウィルスがきちんと採取できないと、インフルエンザであっても検査陰性になることがあります。(どの検査でも、100%正しく判断できるものはありません。)

     

    PCRなどの遺伝子を解析する方法などは迅速キットより正確ですが、流石に手間がかかります。そこで、クリニックなどでは基本的に症状と迅速キットの結果から、インフルエンザと診断し、お薬を出しています。


以上、今回はインフルエンザの合併症と診断についてお話ししました。

高齢者や、持病がある人は特に肺炎に気をつけていただきたいです。

 

また、小児の発熱にアスピリンはダメですよ!!!大人と同じ熱冷ましは危険です。

 

 

次回は、いよいよインフルエンザの治療と予防についてお話しします!

 

ハリソン内科学 第5版 メディカルサイエンスインターナショナル 福井次矢 監訳

ネルソン小児科学 第19版 ELSEVIRE 衛藤義勝

インフルエンザ診断キット
一般社団法人 日本臨床検査薬協会 インフルエンザ迅速キット

 

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