【だい14わ】こふみさんの探しもの【病気が教えてくれること】

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だい14わ:病気が教えてくれること

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こんにちは、こふみす。

 

私は、産業医として、メンタルヘルス不調になった方と、面談する機会が結構あります。

 

例えば、メンタルヘルス不調になった意味について、考えてみましょう。

 

メンタルヘルス不調

メンタルヘルス不調とは、うつ病などの精神及び行動の障害(病気)と、病気以外の状態(*)を含みます。

*病気以外の状態:ストレスや強い悩み、不安など、労働者の心身の健康・社会生活の質に影響を与える精神的及び行動上の問題

 

ここでは、うつ状態の方をイメージしてください。

 

メンタルヘルス不調の方とのお話していて気づいたことは、「・・・ねばならない」にしばられている人が、かなりいるということです。

 

睡眠時間をけずってでも、残業して仕事をかたづけねばならない。

上司の期待にこたえねばならない。

周囲に頼らずひとりでやらねばならない・・・ねば、ねば、ねば。

 

「・・・ねばならない」にしばられ、がんばり過ぎて、無理をして、エネルギーが枯渇。

 

メンタルヘルス不調になって、心も体も動かず、自律神経や感情のコントロールもできず。

 

眠れない、食べられない、頭も体も動かない、決断できない、ひとつのことが気になって頭から離れない。とにかく不安。

 

頭が重い、めまい、吐気、下痢、便秘、些細なことでキレたり、急に涙が出たり。

 

職場で、パソコン開けてボーっとしたまま数時間。普段はしないミスを連発。ミスの修正のためさらに仕事が増えて。

 

仕事も日常生活にも、支障が出ます。

 

メンタルヘルス不調は赤信号

メンタルヘルス不調になって、仕事に行けなくなるのは、つらいことです。

 

けれども、メンタルヘルス不調は、心と体からの大切なサインかも。

 

「これ以上がんばったら、生きていくことができないよ。」

 

「これ以上、がんばらなくていいよ。」

 

「ここで、いったん立ち止まろう。」という、赤信号。

 

メンタルヘルス不調は、その人の考え方のくせや、行動のパターンを変えるきっかけになります。

 

例えば、メンタルヘルス不調で休む前は、「・・・ねばならない」、休んで回復してくると、「まぁ、いいか。(何とかなるだろう)」に変わったり。

 

休む前は、いつも、親や先生や…誰かの期待に応えるために、自分の気持ちをどこかに置き忘れて、がんばりつづけて。

 

休んで初めて、自分は本当の気持ちはどうなんだろうと、自分に問いかけたり。

メンタルヘルス不調になった意味は、いったん立ち止まり、これまでのやり方を振り返ってみること。

そして、一度ゆっくりこの先の生き方や仕事の仕方を考えることではないでしょうか。

 

私の場合、医学生の時に、肝臓の病気がわかったことで、進路が大きく変わりました。

 

医師として、患者さんが治癒するように無理をしてでもひたすら努力すること、誰かに見捨てられないためにがんばることは、選択できなくなりました。

 

もし、病気になっていなかったら、過労死していたかも…。

 

今は、産業医として、職員の方がメンタルヘルス不調になりそうな時に、どうしたらその人なりに健康を維持して、仕事を続けられるかを、その方と一緒に考える日々です。

 

答えが見つからないこともありますが、仕事は楽しいです。健康もなんとか維持できています。

 

今日の探しもの、病気になった意味は、この先も生きていくために、自分を変えるチャンスやヒントを与えられたということ。

 

そう考えると、気持ちが少し楽になるかも知れません。

 

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

あなたにも、私にも、心おだやかに過ごせる時間が増えますように。

では、次回も私の探しものにおつきあいいただけると、ありがたいです。

 




 

参考

生きがいについて (神谷美恵子コレクション)

 

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