【だい26わ】こふみさんの探しもの【職場での人付き合い①】
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だい26わ:職場での人付き合い①
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こんにちは、こふみです。
今日も、私の探しものに、おつきあいいただき、ありがとうございます。
今回の探しものは、職場で出会う人とのつきあい方です。
まだ、仕事に就いていない学生さんもおられると思いますが、将来の参考にするだけでなく、日頃の人間関係を見直すきっかけになればさいわいです。
さて、職場で出会う人といっても、同じ職場の、上司、同僚、部下だけでなく、お客さま・患者・利用者などサービスを提供する相手、別の関係部署、関係機関・団体など、様々な人たちがいます。
ここでは、同じ職場で働く上司について考えてみましょう。
産業医として面談をしたメンタルヘルス不調の職員のなかには、上司との人間関係がうまくいかず、職場に行けなくなった方がかなりおられました。
上司の困った行動の代表格は、「部下に怒りをぶつける」でした。
例えば、ある職員は、文書を作成し、上司に見せたところ、上司から
「また、間違っている!なんで何回も間違えるんだ!やる気があるのか!」と言われたそうです。
その職員は、「確かに、間違えた自分が悪いのですが、他の職員の前で、やる気があるのかと言われたのが、つらかったです。」と話しておられました。
この職員は、自分なりに真面目に仕事に取り組んでいたそうです。
しかし、作成する文書に毎回誤字があったり、仕事の優先順位付けが苦手で、締切ギリギリになって、他の職員に手伝ってもらうことが、たびたびあったそうです。
上司とのこのようなやりとりが繰り返され、職員はメンタルヘルス不調で、職場に行けなくなりました。
このタイプの上司とお話をすると、みなさん似たような発言をされます。
「自分は、部下の間違いを叱ったが、それは、上司として、当然のことをやったまで。」
「なぜ、注意されても間違いを繰り返すのかわからない。仕事に真剣味が足りないのでは。」
「自分たちの若い頃は、もっと上司に怒られたり、怒鳴られたりした。それでも、がんばってきたから、今の自分がある。」
「この程度注意されたくらいで休むのは、今まで、親に叱られたこともないからではないか。」
「患者が体調が悪いから休みたいと言えば、そのとおりに診断書を書く医者がいる。」
メンタルヘルス不調になった職員のなかには、上司のパワーハラスメント(パワハラ)を受けたと、人事部局に訴える人もいました。
一方、上司の中には、「パワハラと言われないように、部下の顔色を伺い、ご機嫌をとらなければならないのか。」と言われる方もいました。
また、ある職員は、他の職員が上司に怒りをぶつけられるのを見て、メンタルヘルス不調で職場に行けなくなりました。
直接怒りをぶつけられたわけではないのですが、もし、ミスしたらどんなにひどいことを言われるのだろうかと、不安で眠れなくなり、食事がのどを通らなくなってしまったそうです。
確かに、上司も部下も、それぞれ自分なりの正しさと、言い分があります。
では、怒りをぶつけるタイプの上司がいる職場で、部下は、メンタルヘルス不調にならないように、どうしたらいいでしょう。
みなさんは、どうしますか?
次回、一緒に探してみましょう。