【diary17】Dr.かづきちの闘病日誌【魔の8月1日】
前回→沸き上がる期待は…
17.魔の8月1日
「魔の8月1日」
8月1日…この日は退院予定日前日でした。
私は、2日になるのが楽しみで楽しみで仕方がありませんでした。
「やっとこの心落ち着かない入院から解放される」
それが嬉しくて、朝から院内を歩いてリハビリをしていました。
一方、くましゃんは2日に一刻も早く家に帰るために、1日の夜に当直を入れていました。
その前日は、上級医の先生に飲み会に連れて行かれ、お家に帰ったのは午前3時…それでも退院日が楽しみすぎて疲れなんて感じていませんでした。
さて、朝からリハビリをして、病室に戻ってきた私…。この日は後輩がお見舞いに来てくれる予定だったので、とても楽しみにしていました。
腎臓内科のA先生が診察にやってきました。
主治医は夏休みでいないので、代わりにA先生が様子を見にきてくださいました。A先生は心配で、入院当時から主治医よりも部屋に来てくださっていました。
なので、A先生のことは非常に信頼していました。(今でも非常に感謝しています!)
診察では特におかしなとこもなかったのですが…
A先生の診察後、しばらくしてから何だか、冷や汗が出る…お腹になんとも言えぬ変な感じがある…。
しかし、そこまでひどくないので、気にしないことにしました。
そして、看護師さん(Bさん)が朝のチェックに部屋にやってきました。
Bさん「今日は大丈夫ですか?痛み止めとかは必要ありませんか」
私「うーん、お腹が痛いというか…なんか変です…」
どうも顔色も悪くなってきたようです。
Bさん「???どうしました?顔色もあまり良くないので、とりあえず早めに痛み止め飲んでおきますか?」
私「そうですね…」
看護師さんが部屋から去った後、事件が起きました。
(この時は尿カテを抜いていたので自由にトイレに行けました)
10時30分くらいだったと思います。
突然の尿意を感じて、トイレに向かった…その時です。
信じられない量の血尿があふれ出しました。
いや、尿というより血そのもの…鮮やかな「血」!!!
真っ白なトイレは、鮮やかな赤に染まりました。明らかに動脈血…。
この時の映像は今だに目に焼き付いていて離れません。
びっくりして、ナースコールを押しました。するとBさんが飛んできました。
部屋のトイレの隙間から…
私「やばいです。血が…血があふれ出しました。真っ赤…真っ赤…」
Bさん「え!?…わかりました、ポータブルトイレ持ってきます!!!」
そこでポータブルトイレが用意され、そこに座りましたが、なお血は止まりません。
ポータブルトイレも、一瞬にして血の海になりました。
私は、あまりの衝撃に、頭が真っ白…。
緊急で尿道カテーテルと点滴を入れることになりました。
尿道カテーテル入れるのって痛いのですが、この時は出血が酷すぎて、そんな痛みなんてどうでもよかった…。
尿道カテーテルを入れたらさらにたくさん、血尿ならぬ「血」があふれ出しました。
「ああ、私やばいかも…」
初めて命の危険を感じた瞬間でした。
次回→もう不安しかない