【tubu.58】病院で血液検査の結果をもらったけれど…①【いっちょんわからん!(方言)】

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58.病院で血液検査の結果をもらったけれど…①

 




( @∀@)

みなさんこんにちは。Dr.かづきちです。

 

みなさん、一度は病院で血液検査をしたことがあるかと思います。

 

その時にもらうのが、血液検査の紙。

 

私の祖父は検査の紙をもらった時は、「先生から結果を説明されたけど、俺にはなにが書いてあるかいっちょんわからん(全然わからない)」と言います。

祖父は、医療関係者ではないので、何が何だか全くわからないそうです。

 

確かに、結果の紙の数値は略語ばかりだし、眺めただけではよくわかりませんよね。

そういえば、高校生の時に血液検査を受けたのですが、その時の私も血液検査の結果を見て、よくわかりませんでした。

 

そこで今回は、臨床実習中の医学生や、CBT前の医学生、そして一般の方向けに、血液検査の結果の考え方の1例をご紹介します。

もしよければ、これを読む前にあなたの血液検査データを用意していただけるとより理解が深まると思います。

 

これが、全てではないのであくまで参考までに…。

*注意 検査結果の表記方法や基準値は医療機関によって異なることがあります。




  1. 赤血球、ヘモグロビン、ヘマトクリット…

    よく血液検査の上の方に書いてあるのは、赤血球とか、RBC、Hb、Htなどの略語です。

    それぞれの略語の意味は、

    RBC=赤血球(red blood cell)

    Hb =ヘモグロビン

    Ht =ヘマトクリット

    です。

    そのままの略語です!

    意外と略語は難しく捉えなくてよさそうですね。

     

    赤血球tubu.2でもおなじみ、酸素の運び屋です。

    赤色のヘモグロビンに酸素をくっつけて運搬しています。

    だから、血液検査を行ったらまず、赤血球の情報がわかります。

    この3つは、赤血球に関連した数字なのです。

     

    もし、貧血があったら、赤血球やヘモグロビンは基準値より下がっているはずです。

    ちなみに私が、入院していた時、Hbは10g/dlを下回っていました…。これは、出血で血液がたくさん失われたからです。

     

    ところで、赤血球(RBC)ヘモグロビン(Hb)のことはわかったけれど、ヘマトクリット(Ht)とは何者なのでしょう?

     

    ヘマトクリットとは、「血球成分の体積がどれくらい血液中にあるか」ということです。

    はて、一体なんのこと?

    いえいえ、難しく考えなくて大丈夫。

     

    血液は液体成分(血漿)と、赤血球や白血球などの血球から成り立っています。

    血液中に含まれる血球のほとんどは赤血球です。

    このため、血液中の血球成分と言ったらほぼ赤血球な訳です。

    ということで、ヘマトクリットとは「血液のなかをどれくらい赤血球が埋め尽くしているか」ということになります。

     

    もし、ヘマトクリットが50%と書いてあれば、それは「血液の半分は赤血球、残り半分は液体成分(血漿)」という意味なのです。

     

    例えば、運動して汗をかいた時、身体の中の水分は失われます。すると、血液中の水分が失われ、相対的に赤血球の占める割合が増えるので、ヘマトクリットは上昇します。

     

    RBC、Hb、Htを見たら赤血球を思い出してくださいね。(詳しくはこちら→【tubu.2】質素倹約赤血球【酸素の運び屋】

     

  2. WBCってなによ?

    血液検査の結果に、WBCという記述を見たことはありませんか?

    ワールドベースボールクラシックかなと思った人もいると思います。

     

    これが、実は白血球のことを指します。White blood cell の 略です。

     

    基本的に白血球は免疫を司る細胞です。

    しかし、一概に「白血球・WBC」といっても、実はいろいろな種類があります。

     

    WBCという項目の下に、NEUT(好中球)、STAB(桿状好中球)、SEG(分葉好中球)、MON(単球)、EOS(好酸球)、BAS(好塩基球)、LYM(リンパ球)といった記述を見たことがありませんか?

    これらは、白血球の種類を示しています。

    白血球の中にもいろいろな種類がいて、それぞれ役割分担をしていると思ったらいいでしょう。

     

    いろいろな種類の中でも特に注目したいのが好中球です。

    好中球に関する指標は、NEUT、STAB、SEGと3つもあります。

    白血球の中でも特に好中球が多いことがわかりますね!

     

    では、どんな時にこれらの数字が変動するのかいくつか例を見てみましょう。

     

    例1)

    もしあなたが足を怪我して、そこが化膿して腫れてしまったとします(細菌感染症)。

     

    身体の中に細菌が入り込んでいるので、白血球、特に好中球がたくさんやってきて細菌を倒そうとします。

    この時、血液検査を見るとWBCとNEUT、STAB、SEGの値が上昇しています。

     

    白血球が増えていて、その中でも好中球が増えている場合は、細菌が体に入ってきた可能性を示します。

     

    例2)

    もしあなたが、インフルエンザになって高熱が出たとします。(tubu.394041

    この時の血液検査で白血球はどうなっているでしょう?

    インフルエンザの原因は、ウィルスです。

     

    そういえば、ウィルスを倒す白血球の要は、リンパ球でしたね。(tubu.21

    先ほども言ったように、白血球のほとんどは、好中球です。

    このため、リンパ球が多少増えたとしても、ウィルス感染では細菌感染のように白血球が多くなることはありません。

     

    ウィルス感染ではWBCが上がらない・上がりにくいというのがポイントです。

     

     

    ここには書きませんが、他にも、アレルギーや白血病などいろいろな病気で白血球の数や、中身が変化します。




  3. PLTは血小板だ!

    今回の最後は、血小板です。

    血小板とは、血を止めるために必要なものです。

     

    例えば、指を紙で切った時、血が出てもすぐに固まります。これは、血小板凝固因子というものが協力しあって血を止めているからです。

     

    もし、血小板が、少ないと血が止まりにくくなります。怪我をしても血が止まらなければ、出血し続けて大変なことになってしまいますよね!

     

    例)

    もしあなたの血小板が少なくなったとします。

    すると歯磨きの時に、歯茎から出血しやすくなり、その出血がなかなか止まらなかったりすることがあります。

     


今回は血液検査のうち、全血球数算定(CBC)と言われる項目についてお話ししました。

この検査項目は非常に大切で、上記に紹介した病気だけではなく、他の様々な病気やその状態を推測する手がかりになります。

 

今回紹介したのはCBCだけですが、血液検査の項目はまだまだたくさんあります。

このシリーズでは、次回以降も他の血液検査の項目について紹介しようと思います。

 

 

異常値の出るメカニズム 第6版 医学書院 河合忠

山梨厚生病院 検査結果の見方

http://www.kosei.jp/technology/clinical/table.html




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