【diary23】Dr.かづきちの闘病日誌【出血の行方】
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23.出血の行方
前回、ショックバイタルから復活した私…。
今日の試練は、「未だ止まらない(?)出血」です。
前日、緊急手術(緊急アンギオ)を受けて、出血源と思しき動静脈瘻をふさぎました。
そして、次の朝、いきなりショックバイタルに陥りましたが、なんとか輸液を大量に入れて復活しました。
意識もはっきりしてきたし、自力で水も飲めるようになったし、ようやく、安心できるかと思いきや…。
そういえば、まだ尿道カテーテルが体の中に入れられていました。
しかも、すごく太いカテーテル…。
(最初の出血の時に尿道カテーテルが詰まったので今回はとても太いのが入れられています…マジで痛い…。)
腎臓から出血した血液は、尿の中で固まりながらこのカテーテルを通って、体の外に捨てられます。
私の場合、出血量があまりにも多く、手術後も一晩中、血液のかたまりがカテーテルを通して外に出てきました。
朝になっても、血液のかたまりは次々に出てきます。
量が多いので、気を抜いたら血塊がカテーテルに詰まってしまいそう…。
案の定、何度も詰まりかけました。
意識がある間は出来るだけ、カテーテルを指で押し、血塊が詰まらないようにしていました。
さて、詰まらないように必死に押していた、その時のことです。
新しく主治医になった腎臓内科の部長が私のところに様子を見にきました。
そしてカテーテルを見るなり、私に言いました。
「この血の色を見るに、まだ完全に止血できたかどうかはわからないね…。これがひどくなるようだったら午後からもう一度緊急手術ね。」
私は、引きつりました…。
「はい、わかりました。」
ちゃんと返事はしました。でも内心、「もう嫌だ!あんな痛いのもう嫌だ」と泣いていました。
そもそも、なぜ二度目の緊急手術の話が出るのか…。
その原因は血塊の色にありました。
排出される血塊の多くは、どす黒く、古い出血を疑わせるものでした。しかし、時折、なんだかフレッシュな赤色の、鮮血のような色の血液が混じることがあったのです。
そのため、「もしかしたらきちんと止血できていないのでは?」という疑惑が生まれたのです。
はっきり言って、二度目の手術とかもう嫌です。冗談じゃない。
胸がキリキリしました。
「なんでこんなに理不尽なんだろう…」と心の中でつぶやいていました。
部屋にいる母と、仕事の合間にやってくるくましゃんも、真っ青な顔でした。
私の祈り(?)が天に通じたのでしょうか。
それ以上、フレッシュな血塊は出ることはありませんでした。
でも代わりに、別の試練がやってきます。
それは、先ほどから書いている、カテーテルの詰まり…。
予想通り、詰まったのです!
とほほ…
次回は、看護師さん、くましゃんと私の3人がカテーテルの血塊詰まりと戦います。
乞うご期待。