【diary28】Dr.かづきちの闘病日誌【病室から家まで】

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前回→帰ってきた彼奴




28:病室から家まで

前回、夏休みから戻ってきた元主治医からとんでもない発言をされた私。

「もうこの病院にはいられない」と感じた私がとった行動とは?

 




元主治医が夏休みが戻ってきて、私とくましゃんにとんでもない発言をしたあと…

私は必死にリハビリをして、なんとか自分の足で移動できるようになりました。

 

そして、週が明け、月曜日。

 

腎臓内科の部長(今の主治医)が朝の診察で、私の部屋にやってきました。

 

そこで、すかさず私は言いました。

 

「夜は眠れないです。この病院にいるのが怖くてたまらないので早く退院したいです。」

 

実は、この時、私の身体は家に一人で帰れるか瀬戸際の状態でした。

歩いても、100メートルも行かないうちに息切れします。

歩く時も前かがみになって、物につかまりながらでないと動けません。

自分が担当医だったら絶対退院させたくない状況の患者です。

 

そうとわかっていながらも、私は必死でした。

 

「もう元主治医に会いたくない。ここにいたら死ぬ。」

心の中で叫んでいました。

 

元主治医のトンデモ発言以来、私は命の危険を感じていました。

一刻も早くこの病院から逃げることが、何よりも大事でした。

 

私の顔を見て、腎臓内科の部長は驚いた顔をしていましたが、何かを悟ったのか…

 

「わかった。今日、退院でいいよ。」

 

こうして、私の心の声が聞こえたのか私はその日に退院できることになりました。

 

もう、嬉しくて嬉しくて……×∞ 幸せでたまりませんでした。




母とくましゃんに連絡し、息切れしながら急いで部屋を片付けました。

(実は前日に母とくましゃんがかなり片付けしていてくれたので割とすぐに片付け終わりました。)

スーツケースと、ボストンバッグに荷物を詰めて帰る準備完了。

 

そして、いよいよ退院…。

親切にしてくれた看護師さんに連れられて、スーツケースを杖代わりにして病室を出ました。

仕事の合間に、くましゃんが迎えに来てくれました。

とりあえず、くましゃんは私の荷物をすべて持ってくれました。そして同期の研修医と一緒に荷物を持ってくれました。

 

ナースステーションでは、一緒に仕事をしたことがある循環器の先生が見送りをしてくださいました。

そこで、お世話になった看護師さんたちにお礼をして、いよいよ病棟を去ることになりました。

 

 

−−− ありがとう病棟の皆さん。でも、もう二度と戻りたくない。 −−−

 

 

しかし、病棟から一気に出口まで行けるわけではありません。

しかも、くましゃんと母は仕事があるので、手続きは私が一人でしなくてはなりません。

 

加えて、医局に取りに行かなければならない荷物があります。

 

とりあえず、荷物を取るべく自分の仕事机がある医局に向かいました。

ここから、家までの長い長い旅路が始まります。少々長いですが、その日を私が見た道のりを全て書きます。

 




さて、手すりにつかまってよちよち歩きながら、ようやく医局に着きました。

医局に着いた途端、息切れが頂点に達し…医局のソファに座り込んでそのまましばらく動けなくなってしまいました。なにしろ、こんなに長い距離を歩いたのは入院以来初でした。

 

ソファで休んだ私は、なんとか回復し、いよいよ受付に向かうことになりました。

受付に向かうために医局を出ると、お世話になった上級医、仲の良い看護師さん、検査技師さんと廊下で出会いました。

 

スーツケースを押しながらよろよろ歩いてきた私を見て、3人はとても驚いた様子でした。

3人の記憶にある私とは全く違う、ガリガリでよろよろの私が歩いていたので驚いたのでしょう。

 

「かづきち先生、どうしたの!?大丈夫!??一人で家に帰れるの!?」

 

3人には申し訳ないのですが、一刻も早く病院から抜け出したかった私は、「大丈夫です、大丈夫です」と言ってその場から逃げ出しました。もちろん、よちよち歩きで…。

 

3人はその場で、凍りついたように去りゆく私を見つめていました。心配していただいたのに申し訳ない…。

 

 

そして、受付で退院手続きを終え、やっと病院出口にたどり着きました。

(え、入院費はどうなったかって?なんと32万円ですよ。そんな額、ポンと払えるわけないでしょw。これに関しては後日書きます。)

 

さて、どうやって帰るのか。

家は病院の近くです。距離にして300メートルほど…。普段は歩いて通勤しています。

でも、今の状態では歩くのは到底無理。仕方なく、病院前に停車したタクシーに懇願しました。

 

「短い距離なのですが、このような状況なのでどうか載せてください」

 

運転手さんは困惑しながらも乗せてくれ、家まで送ってくださいました。

 

そして、ようやく家に帰ってきました。長かった。

 

今でも忘れない、玄関を開けるあの感覚。

マイホーム万歳…。ああ、我が家って素晴らしい。

 

次回→お家に帰ったよ




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