【diary39】Dr.かづきちの闘病日誌【上級医あるある(?)】
前回→真っ黒な道
39:上級医あるある(?)
前回、突然、管理職の先生から研修医担当のF先生が待つ病院へ連れて行くと言われたかづきち。
連れて行ってくれるのは、K先生。精神科に行くことよりも別のことが心配なかづきちでした。
なんだか、不安なまま家を出て待ち合わせ場所に向かう私。
待ち合わせの場所に、K先生がいました。早速、挨拶をしようと頭を下げて、
「今日はお忙しい中、ありがとうございます…」
と礼をして頭を上げると…
!?
途中で言葉が止まってしまいました。
K先生はフリフリのノースリーブワンピースを着ています。
もしかして、K先生は今からバカンスに行くのだろうか…。
というか、この格好で精神科病院に行くの!?
私の頭の中は困惑…。
そういえば、普段から派手だからこれがK先生の普通なのか…。
それとも、今日は夏休みだったのか…いやそれはないはず…医局秘書さんからはそんな情報聞いてないし…。
というか、一番心配なのは母の反応です。
このままだと精神科病院で待ち合わせる母がびっくりして、固まってしまう…。
母は仕事はずっとスーツのはずで、フリフリのワンピースを見たら絶対びっくりしてしまうに違いない…。
ただでさえ、今回の入院、医療事故の件で母は疲れ切っているのに、気まずい雰囲気になったらどうしよう。
結局、私は頭の中がぐちゃぐちゃのまま、運転手さんが待つ車に乗り込みました。
K先生と私は後部座席に乗り込み、精神科病院への楽しいドライブ(?)が始まりました。
私は、K先生と何を話していいかとても困っていました。というか、状態が悪いので正直寝かせて欲しいと思っていました。どうしようか悩んでいると…
K先生が自分の過去についてお話を始められました。
内容は、自分の高校時代について…。
数学が好きだったとか、お話を始められました。
よくよくお話を聞くと、K先生は母の高校の後輩だったようで…え、まじで!?後輩!?
これから母の待つ病院に到着することを考えると、背筋が凍りました。
そして、K先生のトークライブは、運転手さんと私に語るように延々と続きました。
疲れてるから、寝かせてくれないだろうか…。そもそもこの人、私がメンタルを病んでることわかっているのか???
でも、わざわざ病院まで付いて来てくれているのにそんなこと言えないよ…泣。
家を出るときに、感じた不安は見事、的中してしまいました。
車の中で、気を使いながら話を聞き続けることは、心が疲れている私には地獄でした。
あまりの辛さに、くましゃんに「辛い」とメールしてしまったほどです。
結局、到着まで、お話が止むことはほぼありませんでした。
私はすでに行きの車の中で疲れ果ててしまいました。
精神科病院に着いた時、私の頭の中は…
「ああ、母の反応が怖い。というか、帰りも延々と喋られたら私は家にたどり着けないかもしれない。」
どうしよう…。
どうしよう…。
これからの診察よりも、帰りが不安でたまらない。
次回、精神科診察の話。
次回→受診前の混沌