【diary44】Dr.かづきちの闘病日誌【お薬の副作用祭り開催】
44:お薬の副作用祭り開催
前回、初めてのフラッシュバックに遭遇した私。寝入りばなにも暴れだすなど危険な行動も出現。
今回は薬を飲み始めて二日目のお話。
フラッシュバックが起きた次の日の朝、くましゃんは私の飲んだお薬に何か副作用がなかったかを調べ始めました。
すると、こんな記述を発見します。
ゾルピデム
適応:不眠症
副作用:精神症状、意識障害、一過性前向性健忘、ふらつき…
なんと!精神症状と一過性前向性健忘と書いてあるではありませんか!
まさに私が暴れた理由はこれだったようです。
しかも、その暴れたことを覚えていないという症状も、一過性前向性健忘の症状にぴったり当てはまります。
まさか、眠剤一つでこんなことが起きるなんて思いもしませんでした。
このゾルピデムというお薬は、医者が患者さんに対する不眠の薬としてよく処方する定番の薬です。
私も入院中の患者さんに何度も処方したことがありました。
確かに、入院中の患者に飲ませると、夜中にせん妄を起こすことがあると聞いたことはありました。
それでもまさか、私自身が服用後に、記憶なく暴れるなんて思ってもみませんでした。
私は、今までの勉強不足を恥じるとともに、薬への恐怖を感じました。
くましゃんも私も、「薬を出すときは慎重に」と肝に命じた出来事となりました。
とりあえず、その日はゾルピデムを服用せずに、今後どうするかを主治医に相談することにしました。
気がつくと、薬を飲み始めて二日目はあっという間に過ぎて行きました。
途中、私の母がヘルプで家事を手伝いに来てくれました。
母は、精神的に弱っている人への理解があり、「まずはゆっくり休むこと」と言ってくれました。
その日、私は母とくましゃんに家事を任せ、何をする気も起きずただただぼーっと過ごしました。
それで1日おしまいかと思いきや、夕方になるとなんだか変な感覚に見舞われました。
ご飯のために、椅子に座ったときです。
なんだか、座っているのがとても気持ち悪い…ムズムズして、立ち上がりました。
なんだかそわそわして、部屋中をぐるぐる歩き出しました。
「なんだかすごくそわそわして気持ち悪い…」
ぐるぐる部屋を歩き回り出したのは私なのですが、なぜぐるぐる歩いているのか、自分でも意味不明。
くましゃんはびっくりして、私を捕まえました。捕まえても、私は依然として、ソワソワし続けていました。
しょうがなく、頓服薬のソラナックスを使うことにしました。
飲んでしばらくすると落ち着き、無事ご飯を食べることができました。
これもまた、パロキセチンの副作用だったようです。
そして、まだまだ私の副作用パレードは続きます。
しかし、私が病院に行って休むことが決まり一安心と思ったら、気づかぬうちにくましゃんの状態がどんどん悪くなっているではありませんか…。
次回→くましゃんは疲れた。