【diary47】Dr.かづきちの闘病日誌【くましゃんのうつ】
前回→くましゃんの限界
47:くましゃんのうつ
前回、くましゃんが次第に疲れ果てていく様子を紹介しました。
今回は、くましゃんがいよいよメンタル不調に陥ってしまうお話。
さて、かづきちが精神科病院に連れていかれ、お仕事を休むようになってしまって、5日ほどが経過しました。
この日は、新しい研修科にうつる2日前で、研修医の定期メンタルチェックの日です。
かづきちの主治医でもあるF先生が来て、研修医のメンタルチェックを行います。
F先生との面談がある前から、かづきちは自分のことよりくましゃんのことが心配でたまりませんでした。
残念ながら、かづきちの不安は的中します。
くましゃんは色々と大変だったことを面談でF先生に伝えました。
また、最近眠れていないことや、夕方に頭が痛くなって体が急激に重くなることなどを話しました。
それまでは、穏やかに話を聴いてくださったF先生でしたが…
しかし、危篤状態のおじいさんにお別れの言葉を告げた話をした時、F先生の表情は一変しました。
「これは治療が必要な状態ですね。つぎに研修する科が救急科とのことですが、もってのほかですね。」
そう、前回の通り、くましゃんは、この2日後から救急科で研修することに急遽変更になったのです。
というのも、本来はかづきちが救急で研修するはずだったのですが、病気になってしまったため、上層部の采配でくましゃんに変更になったのです。
そして、F先生は続けます。
「眠れないことが続いているので、お薬も検討しましょうか。まずはK先生に相談しましょうか?」
くましゃんは顔が青くなりました。
5日前のかづきちの受診でのK先生の言動、自分の上司だった時のK先生の言動を思い出したからです。
くましゃんは、その話を聞いた瞬間に叫びました!
「やめてください!あの先生はダメです!
院内電話つながりませんよ。まだ勤務時間ですけど」
F先生は、びっくりしてましたが、「一応電話かけてみますね」といい、とりあえず電話をかけてみました。
案の定、電話はつながらず、F先生は全てを察したようでした。
それをみたくましゃんは、続けます。
「同じ上層部なら、管理職の先生にご連絡する方がスムーズかと思います。」
で、F先生の電話は管理職の先生につながり、くましゃんの病状が伝えられました。
管理職の先生は、何かを察したようでした。
この話を受けて、上層部はくましゃんの研修科の変更を決定。
くましゃんの研修科は、救急科の内科系のゆったりとした科に変更になりました。
そして、F先生はくましゃんにうつ状態ということを伝え、睡眠薬を処方しました。
これだけで済んだらよかったんだけどね…。
研修医は、私たち二人だけではないんです。
この後、研修医室で事件が起きます。
次回、閲覧注意。