【diary59】Dr.かづきちの闘病日誌【焦るかづきち】

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59:焦るかづきち

 

前回までの数回は、くましゃんのうつの症状を中心にお話ししてきました。

びっくりするような症状が出たり、薬の副作用でお腹が大変なことになったりと、思いがけない異変に苦しみました。

 

今回は、くましゃんの隣で療養しているかづきちのお話です。

 

 

かづきちが休職して、あっという間に1か月半ほど経ってしまいました。

フラッシュバックを起こさない限り、ある程度普通に生活できていたため、かづきちは「自分はとてもよくなっているんだろう」と勘違いするようになっていました。

 

※この当時のかづきちは、こまめに横にならないと体が動かなくなるくらい弱っていたので、とても治っているとは言えない状況でした。しかも、病院関連のことですぐフラッシュバックを起こすので、かなり悪かったのですが…かづきちよりもずっと悪いくましゃんが隣にいたため、かづきちは「自分の状態が悪い」という自覚が全くありませんでした。

 

そろそろ復職していいのではないか…。かづきちはそう思い始めていました。

 

かづきちはとても焦っていました。

 

なぜなら…。

研修医が2年間できっちり研修を終わらせるためには、3か月以内に復職しなければならなかったからです。

3か月以上休んでしまうと、研修期間が伸びてしまいます。場合によっては1年延びてしまうことになります。

かづきちはすでに入院で3週間ほど休んでいるため、あとどれくらい休めるか、はっきりとは分かりませんでした。そのため、研修病院のK先生に確認する必要があったのです。

 

いつまで休んでいいのかはっきりとわからないことも、かづきちの焦りの原因になっていました。

 

「今まで、頑張ってきたのにここで研修を頓挫させるわけにはいかない」

「私が休んだせいで、研修医のローテが大幅変更されて申し訳ないから早く戻らないと…」

 

かづきちの焦りは日に日に強くなっていきました。

毎日毎日、復職できるのか延々と悩み続けていました。

※今考えると、悩んでもどうしようもないことですが、当時のかづきちは必死でした。

 

そして、F先生の診察の日に、復職したいと涙ながらに強く訴えました。

 

F先生は「研修日数を把握しているK先生に”3ヶ月”まであと何日休めるのか確認しておきます」といい、その日の診察は終わりました。

 

実は、休職してから、一度も研修病院からの連絡はなく、かづきちは誰に「3ヶ月」の話を相談していいのかわからず困っていました。

主治医のF先生がK先生にこまめに報告し、確認をお願いしていると言われていたので、確認が取れたらK先生から連絡が来ると思い待っていたのですが…。

結局、K先生からの連絡は一度もなく、次の次の診察日を迎えました。

 

この日、F先生からこの診察の数日後が、3ヶ月の期限であると知らされました。

 

かづきちはパニックになりました。F先生も、K先生がかづきちに全く連絡していなかったことを知りびっくりした様子。

そもそも、お願いしていたのに、なぜK先生は1回も直接かづきちに連絡をくれないのだろう!?

そして、期限の3ヶ月まであと数日!?数週間前からお願いしていたのに、なんでこんなにギリギリなの!?

かづきちはショックのあまり、泣いてしまいました。

※かづきちやくましゃんが病院に電話すればよかったのでは?という意見があるかもしれません。

確かに、元気なときなら間違いなく自分で電話するのですが…。

うつ患者は電話すると、ものすごく疲れて症状が悪化します。そのため、自分から電話する、連絡を取るという行為はかなり酷なことだったのです。「病気で電話できない」という事実を皆さんに知って欲しい!

まぁ、そもそもそんなに状態が悪いならば復職なんて無理だろうというお話しですが(苦笑)。

 

F先生は自分の確認不足だったとおっしゃいましたが、その時のかづきちには明らかにK先生が連絡を怠ったようにしか見えませんでした。K先生への不信感はさらに募っていきました。

 

この事件で疲れ切ったかづきち。結局、3か月の期限以内に復職することはできませんでした。そして、その後しばらく強烈なフラッシュバックと格闘することになってしまうのでした。

 

次回、静かなところに行ってみたら…。

 

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