【diary62.5】Dr.かづきちの闘病日誌【番外編:トラウマと私】
62.5 番外編:トラウマと私
皆さんこんにちは。
今日はちょっと報告がありまして、闘病日誌番外編を書きました。
実はそろそろ、医療事故にあってから3年が経過します。
3年前の医療事故の後、PTSDを発症。
それから病院に行くたびに、冷や汗や胸の痛み、腎臓の刺し傷の痛みを感じるようになりました。
その後も、しばらくは病院に行くときに恐怖を感じました。
恐怖はだんだんと時間とともに和らいで行きました。
しかし、残念ながら、三年経つ今でもやっぱり病院が怖いのです。
病院の中に入るだけでも、心拍数が上がりますし、入院患者の病室には怖くて入ることができません。
それでも、今日一つ大きな出来事を乗り越えることができました。
それは抜歯です。
実は、前々から歯医者さんに抜かないといけないとは言われていました。
しかしPTSDのこともあり、先延ばしにしていました。
本当に、歯医者での処置を考えただけで恐ろしく、向き合う余裕などなかったのです。
腎生検での事故以降、自分を傷つける検査や治療がとても怖くなってしまいました。
「最悪の場合が起きたらどうしよう」と嫌な考えが浮かんでたまらないのです。
しかし歯医者さんは、私のPTSDのことは理解した上で、定期検診だった今日一つの提案をされました。
「もう今日、ぬいちゃお!」
なんとなく、そうかもしれないとは思っていたものの、この提案が出たとき心拍数が凄まじく上昇し、冷や汗が噴き出しました。急に手がプルプル震え、身体のソワソワが止まらなくなりました。
そして、それと同時に確信しました。
こんなに怖いなら、今抜歯しないと、もう怖くて病院に来れなくなるかもしれない。
私は覚悟を決めて、抜くことをお願いしました。
それでも本当に怖かった。今まで皮膚科で2回手術をし、3回抜歯をしていますが、こんなに怖い、泣きたいと感じたこと、過呼吸気味になったことは初めてです。
歯医者さんは気を使ってくださり、途中でくましゃんを呼んでくれたり、麻酔の効きを細かくチェックしてくださいました。また、コロナの話をして気を紛らわせてくださいました。
歯は丸っこくて滑るため、抜歯の機器が滑るたびに、凄まじい恐怖に見舞われました。
くましゃんは近くで、私の足に手を置いてくれ、それだけですごく安心できました。
怖くてたまらないけど、なんとかなるだろう(腹をくくろう!)
そう、こんな時は剣道の試合を思い出せばいいのだ!
という変な考えが浮かび、心の中で「こて、めん、どう」とひたすら唱え続けました。
すると、無事抜歯が終わったのです!何事も(?)なく、無事抜歯が終了したのでした。
帰るときは、冷や汗がビッチョリで寒かったです。
でも、なんだか清々しかった。
無事、抜歯が終わり、腎生検後初の「成功体験」ができました。
これを自信に、少しずつ病院恐怖症が改善してくれるといいな…。
小さい頃からお世話になっている歯医者さんに感謝の意を込めて
2020年7月20日 Dr.かづきち
次回→引っ越しと家族の理解