【diary68】Dr.かづきちの闘病日誌【今、何を話していたんだっけ?】

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68 今、何を話していたんだっけ?

 

前回、復職初日にようやく研修医室にたどり着いたかづきち。

 

今回は、K先生の内科でいよいよ病棟業務に復帰します。

(ちなみにここからの記憶は、断片的です。そもそも思い出すこと自体を拒絶してしまっている部分もあり、思い出せる分だけを記載していきます。)



さぁ、まず医局秘書さんにご挨拶。(医局秘書さんたちは、配布物や病院での手続きなど医師のお手伝いをしてくださり、とても大切な方々です。)

続いて、K先生にお電話という難関…。

 

PHSを持つ手が震えます。右手の人差し指で狙いを定めるも、右手は固まったまま全然押せません。

何度も何度も押そうとしてはやめ、押そうとしては深呼吸を繰り返しました。

(初っ端からこんな状態では12時まで耐え抜けそうにもありませんね。)

 

もうどうしようもないので、覚悟を決めてスイッチオン!!!!

(この復職初日の最初の1時間だけで何度覚悟を決めただろうと思いますが…)

 

頭の中は、もう真っ白!!!

電話のコールだけが、ガンガンと頭の中に響き渡ります。

 

そしてK先生が電話に出ました…。

そして何かを話したのですが……

 

なんと、電話終わった瞬間から何を話したか全く思い出せないのです。

私が何を言ったか全く思い出せない!!!!

なんと電話終了後、電話をしていたはずの数十秒間の記憶が抜けていたのです。

(自分がK先生とはあまり話したくなかったのだという感情だけが残ったことだけは覚えています。)

 

「私、今、何を話したんだっけ…」

 

気がつくと、電話を握りしめて立ち尽くしていました。

誰もいない廊下に、自分の心臓の音だけが響き渡っていました。あれれ、こんなに心臓の音って大きかっただろうか???

(これが弱り切った人の精神状態です。病気になる前のかづきちなら、絶対にこんなことにはなりませんでしたし、電話するのにここまで緊張することもありませんでした…。知らないうちに記憶したり、思い出したりすることにまで障害が起きていました。病気は人をこんなにも変えてしまうのです。この出来事を思い出すだけで病気は本当に怖いと改めて感じてしまいます。)



そしてふと我に返り、

とりあえず、電話の履歴が残っているから、電話はしたのだろう…でも何を話したっけ…?

たぶんK先生に病棟に来てねと言われたはずだから病棟に行けばいいのだろう?

ひとまず、病棟に向かおう…うん、それしかないはず。

 

無理やりそう自分に言い聞かせ、廊下を進んでエレベーターと階段がある場所までやってきました。

そこでさらなる問題が発生…エレベーターで病棟に行くのか、階段で行くか選べないのです。

どっちで上に上がればいいのか、全くわからない!

階段とエレベーターの前でしばらく彷徨いました。途中ですれ違った職員さんからは変な目で見られました。

真冬なのに背中は汗でびっしょり。

結局、職員さんたちがエレベーターに乗り込んでいるのを見て、流れでエレベーターに乗り込みました。

 

こうして3階分上に上がって、見事、目的の階に到着!!

 

そして、目的のナースステーションが見えてきました。

 

こうしてかづきちは、ようやく研修医として病棟に戻ってきたのでした!!!!

(ただし、この時のかづきちは、ナースステーションにたくさん人がいるのを見て、恐怖に震えていました…。)

 

 

※いまだに復職初日の話が続いていますが…この日はたった数時間の勤務が、これまでのどの勤務より長く感じました。当直で36時間ずっと仕事をしていた日よりも何倍も長く、何倍も辛く、何倍も地獄の時間でした。




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