【diary69】Dr.かづきちの闘病日誌【研修に戻ってきたよ】
69 研修に戻ってきたよ
前回、ようやく病棟の手前までやってきた復職初日のかづきち。
かづきちは無事に病棟業務を切り抜けることができるのでしょうか?
さて、かづきちはそろそろ病棟にたどり着きそうなのですが…足がプルプルと震えています。
実は、この病棟はIgA腎症で入院する直前までかづきちが働いていた病棟でした。
だから、看護師さんは知り合いばかり。
(ただ、研修科がK先生の科に変わっただけです。)
ナースステーション内に入ったかづきちは、すかさず病棟でマスクをゲットして、怯えきった表情をマスクで隠しました。
久々に、看護師さんたちの顔を見てすごく嬉しくなりました。おかげで足の震えも少しずつなくなりました。中にはかづきちが入院中に差し入れをくれた素敵な看護師さんも…。
かづきちは知り合いが多かったので安心しましたが…その時、K先生が登場。
どうも、前回の電話の件は間違っていなかったみたいなのでよかったのですが…
K先生の顔を見るなり、キュウッと胸が痛くなり、闘病中のK先生がらみの事件がありありと思い出されました。
※参照:踏み躙られる患者の尊厳
で、そのK先生曰く…。
K先生の部下のO先生の指示に従って動いてねとのこと。
隣にいたO先生とナースさん達に「彼女(かづきち)、今日から復帰で、12時までだからよろしくね〜」的なこと言って去って行きました。
待ってくれ!!!!
復帰初日の人を病状を知らない先生に任せて放置するの!?
K先生のもとで研修していたくましゃんから、K先生の科の事情を聞いていたものの、あまりの粗雑さに開いた口が塞がらない…(マスクをつけていたので、開いた口なんて他の人には見えてないけど。)
現状、この場で私の病状を知っているのはK先生しかいないんですよ!
これには、O先生も困惑気味。
こちらを振り返って「かづきち先生は今日からでしょう?無理せず行こうか。よろしくね。」
かづきちも「よろしくお願いします」と頭を下げたものの、どうしていいかわからず、とにかく困惑。
O先生「でも、どうしたらいいんだろう…。どこまで君に仕事投げていいんだろう?」
その言葉を聞くやいなやかづきちは…
あああ、K先生はO先生にほぼ何も伝えてないのね…。仕事内容についての話しもしてないのね…。
私も復帰なんて初めてだし、お昼12時までの勤務だし、どうしていいかわかんないよ!
どの仕事なら短時間勤務でも役に立てるんだろう?
そもそも、復職時の注意事項ってなんだっけ?
精神科主治医のF先生からは、無理しない、きつくなったら頓服薬を飲むくらいしか聞いてないよ!
どの業務して、どの業務したら良くないとかそんなの全然わからないよ!
かづきちの頭の中は完全にパニック状態。
で、ふと気がつきました…。
あれ…職場と復職者の業務調整って…産業医が行うんだよね???
え?産業医????私、休んでから今までで一度もこの職場の産業医と会ってない…よ。
これって、何かおかしくない!?
そんな時、O先生から話しかけられ、かづきちは我に返りました。
「そうだ、明日から入院する患者さんを一緒にみよう。」
こうして無事(???)、かづきちにお仕事が舞い込んできました。
久しぶりの仕事で嬉しい反面、自分にできるのだろうかと不安が頭をもたげていました。
しかし、それよりも、かづきちの頭の中は「この職場の産業医って一体何してるんだろう…?」という疑問でいっぱいでした。
これこそ、この職場の闇だったのです。
次回、かづきちが絶望した理由。